2012年 12月 「読字障害 — 映画が私を救った」
スピルバーグ監督自身の告白です。
彼はオハイオ州に生まれ、幼少期をニュージャージー州で過ごしました。障害のせいで普通の子供たちより「読み・書き」を習得するのに2年以上余分にかかったそうです。
アリゾナ州で少年時代を送りましたが、当時は発達障害の存在自体が知られておらず、中学時代にはひどいいじめにあったと告白しています。 先生も彼をただの「怠け者」だと思いました。
それでも
「自分を障害者のように感じたことはない。自分と同じように他人に合わせられない、ちょっと変わった友人たちとグループを作ってスポーツを楽しんだ。」
とも書いてありました。
彼は5年前に読字障害と判明したことで、過去の数々の悩みが解けたのですが、
「もっとは早く診断されていれば良かった。」
とも話しています。
「読字障害は、あなたが思うよりもずっとよくある障害です。一生付き合うものだが、対処の方法はある。あなたは一人ぼっちではない!」
と締めくくっています。
発達障害は周りの人たちから誤解されるケースがとても多くあると思います。
スピルバーグ氏のように「怠け者」と誤解される場合や、「親の躾が悪い」と勘違いされるケースがあります。多くの子供たちとは違った個性を持っていることに戸惑いや困難さで 悩んでいる時に、周りの人たちの「あたりの強さ」がどれほどの悲しみにつながるかを想像しなければなりません。
スピルバーグ氏の「もっと早く診断されていれば良かった。」という言葉を重く受け止めた場合、困っているのは障害を持つ本人であること、周りの人たちはその子の個性を 理解して、それに見合ったサポートをしていくことが今後の発達支援には大切なこととなっていきます。
「6.3%」 — この数字は、学習面か行動面に著しく困難を持つと学校の担当教師が回答した数値です。 この数値は実際には2ケタに乗るとまで言われている現在、発達障害を知り、ともに成長していくことの大切さを知ることになる記事でした。
T.Imou